三方よしとかリーズナブルとかの話

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はじめに

今回は割とふわっとした話です(笑

近年、不動産投資にも関わりの深い建築業界において、 建築会社の倒産が相次いでいますよね。

そんななか、自分もそれなりの長さ人生を生きてきて、 最近よく考えるようになったことがあります。

近江商人の「三方よし」の精神

それは、近江商人の「三方よし」の精神です。

ご存知の方も多いと思いますが、近江商人の三方よしの精神とは、 伊藤忠商事のページにある解説を引用しますと… https://www.itochu.co.jp/ja/about/history/oumi.html

近江商人の経営哲学のひとつとして「三方よし」が広く知られている。 「商売において売り手と買い手が満足するのは当然のこと、社会に貢献できてこそよい商売といえる」という考え方だ。 滋賀大学宇佐美名誉教授によれば、「『売り手によし、買い手によし、世間によし』を示す『三方よし』という表現は、近江商人の経営理念を表現するために後世に作られたものであるが、そのルーツは初代伊藤忠兵衛が近江商人の先達に対する尊敬の思いを込めて発した『商売は菩薩の業(行)、商売道の尊さは、売り買い何れをも益し、世の不足をうずめ、御仏の心にかなうもの』という言葉にあると考えられる。」とのことである。 自らの利益のみを追求することをよしとせず、社会の幸せを願う「三方よし」の精神は、現代のCSRにつながるものとして、伊藤忠をはじめ、多くの企業の経営理念の根幹となっている。

とのことで、ざっくりと、 売り手も買い手もきちんと利益が出て、社会も良くなるような取引を心がけよう ってことですね。

なぜ私がそんなことを考えるようになったのかというと、

不動産投資においても売買とか、建築とか、リフォームとか、色々な場面で、 価格交渉とか、相見積もりとか、取引相手に対して値切りを要求するような場面って多々あると思うんですが、

ひたすら安さを求めて取引相手に過度な価格交渉や値切りを要求するような行為は、 三方よしの観点から見てどうなのか? というところを、近年特に疑問に思うようになったからです。

確かに投資家としては、自分の利益を考えることは大事です。

そして、取引相手も含め、誰もが適正な利益を上げる権利がありますし、 それは決して悪いことではありません。

しかし、自分以外の誰かが利益を上げることを「悪」と考えるような人も結構いて、、、 そういう人は取引相手の利益を削って自分が利益を得ることばかり考えているように思えてなりません。

「建築会社は利益をたっぷり取っている」「リフォーム会社は利益をたっぷり取っている」みたいな固定観念のもと、散々叩いて安い価格で契約させる。 あるいは安さだけを優先して業者を決める。

でもそうすると建築会社や各種業者は適正な利益を蓄積できずに、ちょっと不景気や物価高になると簡単に倒産してしまう。

そして、社会という大きな視点でみたときに、 関連業者の倒産が身近になるというのは、 我々の不動産経営が不安定になるということでもあります。

それに、三方よしを考えず自分の利益ばかり追い求める態度では、 いつまでも周りと信頼関係を築くことができないでしょう。

立場を逆にして考えてみれば、 いちいちこちらの利益を削ろうとする取引相手とおつきあいしたいと思うか? ってことです。 そんな守銭奴みたいなやつ、普通にイヤですよね笑

つまり、相手の利益を考えず自分の利益ばかり追い求める行為は、 長い目で見れば結局自分の首を締めることになる、と思うんですよね。

取引相手が倒産してしまうようなつきあいの仕方でいいのだろうか? 自分が利益を得るだけではなく、取引相手にも適正な利益を得てもらい、 社会も良くなっていく、そういう取引を心がけたい。

そしてそういう取引はプランニングの段階で決まります。 多くの価値を産み出せるプランニングを考える、 あるいはそういうプランに投資することで、 自分も、相手も、社会も利益を得ることができます。

本来、そこを見極めるのが投資家の役目だと思います。

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「リーズナブル」に価値を見る

ちなみに、、、相手の利益も尊重するといっても、 ボッタクリ価格でもいいと言っているわけでは決してありません笑 むしろボッタクリは絶対にイヤですね。

じゃぁそこをどう判断するか、ですが、 「リーズナブル」という観点があると思います。

リーズナブルって、「安い」という意味で使われがちですが、 本来の意味は、「理にかなった」ということなんです。

つまり、高いにしろ安いにしろ、 「納得いく理由があってこの価格である」 というところが大事なわけです。

なので、表面的な高い安いではなく、 リーズナブルで、かつ自分の目的に合致していれば、 その価格は適正価格であるということです。

いいものが高い、価値を産み出すものが高いのは当たり前。 逆もまた然り。

そこをどれだけちゃんと見れるかというところが求められるわけですね。

例えば、FAの不動産投資スクールって、受講料が数十万しますし、 表面的にだけ見ればかなりの高額だと思います。

でも、 そこで習ったことを活かして何百万円、何千万円の利益を上げている人がたくさんいますし、そういう意味では全然適正な値付けなわけです。

これを、例えばテキストの印刷代やら教室代やらだけで講義の価値を考える人は誰もいませんよね。

不動産で言えば、新築の収益物件でも、 住居という価値を社会に提供し、そこから物件が朽ち果てるまでトータルでどれだけの家賃収入が産み出されるか、というところが収益物件としての本質的な価値なのであって、 土地値や建材の原価だけで考えるのは価値を正しく見れていないと言えます。

建築会社が経費や利益を乗せるのは事業継続性の観点から見ても当たり前であって、 それでもなお、たくさんの家賃収入を産み出すから、投資の価値があるわけです。 そういった利益の仕組みを理解しておくことは、投資家としての基本であると思います。

まとめ

というわけで、 「三方よしとかリーズナブルとかの話」 でした。

まぁ、若くて余裕のないうちはがむしゃらに自分の利益最優先になるのもある程度仕方ないのかなと思いますが、 いつまでもそんなんじゃいけないよな、、、っていうことで、 自戒の念も込めて書きつづってみました。

一つの考え方としてご参考になりましたら幸いです🙆

おわり\(^o^)/

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