美味しい日本酒の簡単な見分け方

白瀧酒造 「端麗 魚沼 純米」

美味しい日本酒はどれ?

近年の日本酒ブームもあり、居酒屋のみならずスーパーやコンビニでも 色々な種類を見かけるようになった日本酒。 皆さんは何を基準に選んでいますでしょうか? ここでは、私が昔から使っている 簡単に美味しい日本酒を見分ける方法を伝授したいと思います。 (伝授ってほどのものでもないけど笑)

予めおことわりしておきますが、「簡単な」と銘打っている通り、 専門的で詳細な見分け方ではなく、簡易的なものです。 個人の味の好みもありますから、必ず美味しいことを保証するものでもありません。 あまり日本酒の知識のない人がお酒を選ぶときの大ざっぱな目安ということで…(^^;ゞ

なお、この見分け方の元ネタは、10年以上前に読んだ 「美味しんぼ54巻」 です。 ちょっと情報が古かったりするみたいですが、 日本酒を知る取っ掛かりとしてはよいと思います。

覚える単語は「純米」と「吟醸」の2つだけ

日本酒というと色々な種類があるように見えますが、 覚える単語は「純米」「吟醸」の2つだけです。 この単語の有無を組み合わせると、 純米、純米吟醸、吟醸、その他、 という4つの分類ができます。 お酒の名前にこれらの単語がついているかいないかで、 どういうお酒か見分けることができます。 それぞれの概要は以下の通り。

  • 純米: 本物のお酒
  • 吟醸: 高級なお酒
  • 純米吟醸: 本物かつ高級なお酒
  • その他: 普通のお酒(本醸造酒など)

4つの分類をグラフにするとこんな感じ。

純米酒には「純米」、吟醸酒には「吟醸」とはっきり書かれています。 なので、この2つの単語の有無を確認すれば、 必ず上記4分類のどれかに当てはまります。

「高級度」と「本物度」の意味あい

さて、純米と吟醸は分かったとして、 グラフの「高級度」と「本物度」について解説しましょう。 まぁ高級とか本物ってのは私の勝手な解釈なんですが、 そう考えると分かりやすいので。

グラフ縦軸の「高級度」は、精米歩合の低さを意味します。 精米歩合は、原料米をどこまで削るかの割合です。 低いほど、たくさん削ります。 吟醸は精米歩合60%以下、大吟醸は精米歩合50%以下になります。 精米歩合が低いほど高級なお酒 という位置づけになり、その分お値段も高くなります。 味の傾向としては、たくさん削るほど雑味が少なく軽くなり、 あまり削らないと味わい豊かで重くなります。

グラフ横軸の「本物度」は、添加物の有無を意味します。 日本酒には、別途アルコールなどを添加することがあるのですが、 添加物を使わずに米と米こうじだけで作ったお酒だけが 「純米」を名乗ることができます。 米だけで作っているので本物 というわけです。 そういう点では、「吟醸酒」や「大吟醸酒」は高級ではありますが、 アルコール添加されているということです。 添加物の入っていないお酒を選びたければ、 「純米」と書いてあることが必須要件になります。

なお、吟醸と純米は両立しますので、 「純米吟醸」や「純米大吟醸」というのは存在します。 一般的には一番上等とされるお酒ですね。 ただ、食事のお供にするには吟醸ではない純米酒のほうが 合ったりもするので、まぁそのへんは好みですね。

その他のお酒は?

本醸造酒はアルコールが添加されています。 原材料を見ると「米・米こうじ・醸造用アルコール」などと書いてあります。 アルコール添加のお酒は偽物、などというつもりはありませんが、 やはり醸造過程で自然に生ずるものとは無関係なアルコールを添加するというのは、 ちょっと違和感がありますよね。

さらに、本醸造酒ですらないその他お酒、いわゆる普通酒になると、 アルコールに加えてさらに糖類だの酸味料だの化学調味料だのが添加されています。 ここまでくるとあまり飲みたくないレベルです。

当然のごとく純米とは両立しないので、 「純米本醸造」とか「純米普通酒」などというものは存在しません。

これらのお酒のメリットは値段が安いことです。 安く酔いたいときにはいいのかも(笑

結論

結論としては、 美味しいお酒が飲みたければ、まずは候補を「純米」と書いてあるお酒にしぼる ということになります。 次に、高くても軽いお酒がよければ「純米吟醸」、 そうでなければ「純米」を選べばよいでしょう。

これだけです。 簡単でしょう?

もちろん味の好みは人それぞれですので、 純米でなければならない、などということではもちろんないのですが、 「純米」とついていれば一定以上のクオリティは保証されているようなものですから、 よく分からないお酒が並んでいるときには一つの指標になると思います。

ちなみに私の好きなお酒は、白瀧酒造の 「端麗 魚沼 純米」 という純米酒です。 このお酒は純米酒でありながら、 精米歩合が60%と吟醸酒と同等の数値になっています。 風味の豊かさと軽さのバランスが良く飲みやすい、 リーズナブルなのに美味しい、ということで、 家飲みするときはだいたいコレです。

それでは皆さん楽しい日本酒ライフを(^_^)b

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