はじめに
「金持ち父さん貧乏父さん」シリーズのなかには、 「持ち家は資産ではなく負債である」 という説明が繰り返し出てきます。
またその影響を受けた人たちが、 同じような主張を様々な媒体で述べていたりします。
金持ち父さんシリーズは私の人生に大きく影響を与えた本なのですが、 私はこの「持ち家は負債である」という主張は正しくないと思っています。 その理由を示します。
負債なのは持ち家ではなく人間
金持ち父さんの主張では、 持ち家は収入を産まず、ローン返済、水道光熱費、税金などがかかり、 マイナスのキャッシュフローなので、 資産ではなく負債である、とされています。
では持ち家は買うべきではないのか? ということですが、そんな単純な話にはなりません。
なぜなら、人は必ず住む家が必要だからです。 それが持ち家ではなく賃貸であったとしても、毎月家賃がかかることになります。 これはこれでマイナスのキャッシュフローですし、 家賃をいくら払ったところで家は手に入りませんので、払いっぱなしです。
結局の所、持ち家でも賃貸でもマイナスのキャッシュフローであることに変わりはなく、 また、その マイナスのキャッシュフローを産んでいる原因は、そこに住む自分達である ということです。
それが良いとか悪いとかいうことではなく、 そこには、 人間は生きていくために住居コストが必要である という単純な事実があるだけです。
人間の住居コストと、収益不動産の話をごっちゃにしてしまうから、 持ち家が資産か負債かなどというズレた話にすり替わってしまうのでしょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
金持ち父さんシリーズは素晴らしいのですが、 「持ち家は負債」という話を単純に鵜呑みにしてしまうと、 人生において適切な選択ができなくなってしまう可能性があります。
持ち家だろうと賃貸だろうと、生きている限り住居コストはかかります。 自分にとって最適なライフプランを考えていきましょう。